高血圧とは

高血圧

高血圧は、文字通り血圧がある程度の範囲を超えて高く維持されてしまう状態です。人の血圧は自律神経によって調整されており、常に一定という訳ではありません。緊張している時やストレスがかかっている時には血圧が上がりますし、夜リラックスしている時は低くなります。ですから、一度血圧を測って高かったからといって、すぐに高血圧とは診断できません。血圧の高い状態が続いていることが問題なのです。

早めの対策が重要

高血圧は常に血管に強い圧力が加わっているので、放置していると動脈が傷みやすく、動脈硬化の原因となります。血液を高い圧力で送り出しているのは心臓なので、動脈硬化になると心臓が多くのエネルギーを必要とし、疲弊しやすくなります。すなわち、高血圧は血管や心臓などの臓器に障害をもたらすのです。

高血圧そのものは無症状のことが多いのですが、心不全や狭心症、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞などの原因ともなりますので、早めに対策を打つことが大切です。

高血圧の危険因子

高血圧は遺伝性の要因もあるのですが、この他にも発症リスクを高める危険因子があります。肥満、耐糖能異常、ストレス、喫煙、塩分の多い食事、飲酒の習慣などが代表的であり、これらの因子を多く持っている人ほど高血圧になりやすいと言えます。

また、なかには腎臓や副腎などの臓器疾患からも二次的に高血圧になるケースがあり、これらを二次性高血圧症と言います。頻度としては高血圧全体の5~10%程度です。診断には血液検査や画像診断が必要です。

高血圧の治療

高血圧と診断されたときは治療が必要となります。まずは食事を見直したり、肥満を是正して適正な体重に近づけたり、適度な運動を継続的に行ったり、減塩に努めるなど生活習慣の改善を心がけます。しかし、これらの対策でも血圧が適正値にならないときは薬物療法が必要となります。その際には、医師から処方されたお薬を指示通りしっかりと飲むことが大切です。

高血圧は脳卒中や心筋梗塞の原因です。ですから血圧を下げることは命に関わるイベントの発生を防ぎます。